年々暑くなる日本の夏。海で遊ぶには最高の季節。
肌の日焼けは徹底的に対策すると思いますが、髪はどうでしょう?
この記事では次のことをお伝えします。
なぜ海水が髪をダメージさせるのか?
海水はアルカリ性、ヘアカラーやパーマもアルカリ性でキューティクルを膨潤※させるので髪がきしんだりゴワゴワします。
※「ぼうじゅん」と読む。美容用語ではキューティクルが広がること)
海水の成分
【海水は何で出来てるの?】 水 96.6% 塩化ナトリウム 約3.4% 塩化マグネシウムなども含まれています。 pH8程度 弱アルカリ性 海水塩分濃度 3.4% 海水のpHはカラーやパーマ、石鹸などと同じアルカリ寄りですので適切なアフターケアが重要なんですね。 ボタンクリックでYouTube動画を視聴できます。 言うまでもないですが、海水による髪ダメージを防ぐには髪が海水に浸からないようにすることです。
ダイビングやサーフィンなどでは仕方ありませんが、海水浴くらいなら具体的には以下のような対策をするのが良いでしょう。髪をまとめるのは紫外線対策にもなります。 他には、髪肌用UVスプレーやアウトバストリートメントをつけておくなどの対策もありますが、 現実的には、海水に浸かると塩分のアルカリと水流でほとんど流れてしまうと予測します。 海水によりアルカリに傾いた髪は水に濡れることでまずキューティクルが開きます。 髪の大半を占めるケラチンタンパクはアミノ酸がつながってできたポリペプチドからなっています。 ポリペプチドどうしがつながっている「結合」には水で簡単に切れるもの、薬剤などで切れるものなど4つあります。 髪が水に濡れることで水素結合が切れ、塩分を含んだ海水はパーマやカラーと同じようにpHがアルカリ寄りなのでイオン結合(塩結合)も切ります。 キューティクルが開くことでヘアカラーの色落ちも一気に進みます。いちばん効果的なダメージ予防対策
海水で髪が痛むプロセス
海水が髪に浸かったあとのダメージケア
以下のお手入れを2〜3日続けると、髪のpHがの等電点の弱酸性に寄っていき、水分や油分などが補給されることで髪の手触りが回復することが多いです。(2日目以降は1.はふだんどおりでOK)
- ぬるめの真水でよくすすぐ
- 弱酸性のシャンプーで洗う
- ぬるめの真水でよく濯ぐ
- ダメージケア集中トリートメント
- 乾かす前にアウトバストリートメント
- オイルや保湿系ヘアクリームで保湿
真水とは一般的に塩分などを含まない水道水のことです。
髪についた塩分を早めに洗い流すことが大事です。
海水のアルカリだけでない、紫外線ダメージも!
海で遊ぶと海水だけでなく紫外線の髪ダメージもダブルで対策したいもの。
特に波長の長いUV-A波の影響は大きいです。以下のような人は特に気を付ける必要があります。
- ブリーチするヘアカラーをしている人
- 縮毛矯正やパーマをしている人
- 頻繁にヘアアイロンを使う人
- 髪が長く毛先のダメージが強い人
即効性と持続性を求める人は、ホームケアに加えサロンメニューのシステムトリートメントを利用するのも効果的です。セルフケアでは得られない仕上がりが期待できます。
参考記事:髪内部補強もできるメニュー、ヘアビルドケア
髪にも体にも低刺激性UVスプレー(日焼け止め)
水に流れるとはいえ、やはり髪や体のUV対策はしたいもの。
肌に優しく、髪にも使えるUVスプレーなどであらかじめガードするのも良いです。日焼け止めの効果を発揮するには2時間程度おきにスプレーし直すことです。
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アミノ酸系でも特にやさしい洗浄剤、傷ついた髪に負担をかけずに洗うケアネスシャンプー&トリートメント
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海で遊んだ時のアフターヘアケアをおさらい
- 髪をまとめるなど海水に浸からない対策
- 海水に髪が浸かった後は真水でよくすすぐ
- 海水に浸かった髪は弱酸性シャンプーで
- 保湿、補修効果のあるトリートメント
- ドライ前にアウトバストリートメント
- 保湿、保護効果のあるスタイリング剤
- UVスプレーは2時間おきに塗り直すのがコツ
このようなケアを1週間くらい続けるのが髪を滑らかに整えるコツです。
色落ちが気になる髪、ヘアケアの即効性を求めるならサロンへ!
記事内容の参考:
一般社団法人umidas 海の基本講座|一般社団法人日本埋立浚渫協会
ヘアケアマイスターBOOK