年々暑くなる日本の夏。海で遊ぶには最高の季節。
肌の日焼けは徹底的に対策すると思いますが、髪はどうでしょう?
この記事では次のことをお伝えします。
なぜ海水が髪をダメージさせるのか?
海水はアルカリ性、ヘアカラーやパーマもアルカリ性でキューティクルを膨潤※させるので髪がきしんだりゴワゴワします。
※「ぼうじゅん」と読む。美容用語ではキューティクルが広がること)
海水の成分

海でアルカリに傾いたpHをいかに弱酸性ゾーンに戻すかがダメージケアのカギです。
【海水は何で出来てるの?】 水 96.6% 塩化ナトリウム 約3.4% 塩化マグネシウムなども含まれています。 pH8程度 弱アルカリ性 海水塩分濃度 3.4% 海水のpHはカラーやパーマ、石鹸などと同じアルカリ寄りですので適切なアフターケアが重要なんですね。 言うまでもないですが、海水による髪ダメージを防ぐには髪が海水に浸からないようにすることです。 海水浴など、海水によるヘアダメージ対策の例をお伝えします。 髪を小さくまとめるのは紫外線対策にもなります。 他には、髪肌用UVスプレーやアウトバストリートメントをつけておくなどの対策もありますが、 現実的には、海水に浸かると塩分のアルカリと水で大半が流れ落ちてしまうと推測します。 髪の形状の特性上、海水や紫外線のダメージを完全に防ぐのは難しいですが、アフターケアをしっかり行ってダメージを進行させないようにするのが得策です。 海水によりアルカリに傾いた髪は水に濡れることでまずキューティクルが開きます。 キューティクルが開いたイメージ 髪のpHが変化することで結合が切れます 髪の大半を占めるケラチンタンパクはアミノ酸がつながってできたポリペプチドからなっています。 ポリペプチドどうしがしっかり手をつないでいる状態を「結合」といいます。 髪が海水に浸ったときの状態をお話しすると、まず海水の水分と塩分ででつないでいる手(結合)が離れ、髪の表面の「キューティクル」が開きます。 キューティクルが開くことで髪内部のたんぱく質や脂質、水分の流出やヘアカラーの色落ちも一気に進みます。いちばん効果的なダメージ予防対策
海水で髪が痛むプロセス
海水が髪に浸かったあとのダメージケア
お家でできる海水浴後のアフターケア
ご家庭では以下のお手入れを1週間程度続けると、髪のpHが弱酸性に寄っていき、髪に必要なケア成分が補給されることで髪の手触りが回復することが期待できます。
- ぬるめの真水でよくすすぐ
- 弱酸性のきしまないシャンプーで洗う
- ぬるめの真水でよくすすぐ
- ダメージケア用集中トリートメント
- 乾かす前にアウトバストリートメント
- オイルや保湿系ヘアクリームで保湿
真水とは一般的に塩分などを含まない水道水のことです。
髪についた塩分を早めに洗い流し、アルカリに傾いたpHを弱酸性にもどすことが大事です。
海水のアルカリだけでない、紫外線ダメージも!

海で遊ぶときは海水だけでなく紫外線ダメージも対策したいもの。
特に波長の長いUV-A波の影響は大きいです。以下のように、すでに強いダメージを抱えている髪はとくに気を付ける必要があります。
- ブリーチするヘアカラーをしている人
- 縮毛矯正やパーマをしている人
- 頻繁にヘアアイロンを使う人
- 髪が長く毛先のダメージが強い人
即効性と持続性を求める人は、ホームケアに加えサロンメニューのシステムトリートメントを利用するのも効果的です。家庭で入手できない補強、補修ケア剤を利用して複数のケア剤を段階的に補充します。
髪にも体にも低刺激性UVスプレー(日焼け止め)
水に流れるとはいえ、やはり髪や体のUV対策はしたいもの。
肌に優しく、髪にも使えるUVスプレーなどであらかじめガードするのも良いです。日焼け止めをより効果的に使うには、2時間程度おきにスプレーし直すのが重要です。
アミノ酸系でも特にやさしい洗浄剤、傷ついた髪に負担をかけずに洗うケアネスシャンプー&トリートメント


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ドライヤー前後に使えるアウトバストリートメント/KIGI By Sierra Organica(キギ バイ シエラ オーガニカ)トリートメントオイル 100ml
海で遊んだ時のアフターヘアケアをおさらい
- 髪をまとめるなど紫外線にさらされる部位を最小限にする対策
- 海水に髪が浸かった後は真水でよくすすぐ
- 海水に浸かった髪は弱酸性シャンプーを使用
- 脂質や油分、毛髪補強成分配合のトリートメント
- ドライ前にはアウトバストリートメント
- 保湿、保護効果のあるスタイリング剤
- UVスプレーは2時間おきに塗り直す
このようなケアを1週間くらい続けるのが髪を滑らかに整えるコツです。
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記事内容の参考:
一般社団法人umidas 海の基本講座|一般社団法人日本埋立浚渫協会
ヘアケアマイスターBOOKなど